キヨさんシリーズ③
おもろい話
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楽しい事をメモしておくと人生が楽しくなると言う。
サッカーに関係あることないこと、楽しかったことや面白かったこと、
心打たれたことなどページをめくってみよう。
どんなにやりがいのある事も,時には厳しい事もつらい事もある。
しかしそんな時愉快な楽しい仲間がいると,きつい事も楽しくやれると云うものです。
キヨさんシリーズ③、キヨさんミソを付ける (タイ 1993年 9 月)
さわやかキヨさん

キヨさんは私より2歳下のエンジニアです。
日本では休日は少年野球の指導をしているので顔は真っ黒け。
東南アジアへ行けば,これも休日はゴルフなので真っ黒け。
真っ黒な鬼瓦のような顔ですがまことに愉快でさわやかな人
です。
エンジニアですが、お客さんの意見を何より大切にする、いわゆるお客様第一が身体に染み付いた
熱血漢です。
熱い味噌汁
あるとき日本へ出張で帰っていたキヨさんはインスタントの味噌汁を持って帰ってきました。
当時バンコックでは日本料理のレストランは色々ありましたが、日本の食料品はまだ少なく,
あってもほこりをかぶった賞味期限の切れかかったようなものばかり,という時代でした。
そこへ日本でもまだ新しい製品で生味噌が入っていると言う物なので,大変な貴重品でした。
長期滞在していたホテルの朝食の時、キヨさんは熱いお湯を頼んだのにそれがぬるくて折角の
味噌汁が台無しになったと嘆いていました。

次の日の朝食の時キヨさんはホテルのレストランのメイドさんを呼び、
「熱い熱いお湯を頼む」と発音の難しい不慣れなタイ語で何度も念を
押しました。
言葉だけでは心配になりポットに触ってあっちっちと耳たぶを触る
お馴染みのジェスチャーまで入れて説明をしていました。

少し待たされてポットが来ました。
早速ポットに触って「これなら充分大丈夫、今日のは熱々ですよ」
と意気揚々とポットを傾け、カップに入れたインスタントみそ汁に
お湯を注ぎました。
「あっ!」・・・・・・・ポットから注がれたのは真っ黒な熱々の
ジャワ珈琲でした。
こうしてキヨさんの2回目の生味噌みそ汁への挑戦はまたまたミソを付けてしまいました。
キヨさんの残念そうな顔がまだ目に焼き付いています。